佐賀県基山町発ローカルメディア〜おおあざきやま〜

【オオアザメシ】vol.23 子ども達の食と向き合う異色キャリアな校長室メシ

町民の数だけメシがある。
人生の数だけメシがある。
今日、だれと、なにを食べますか?

こんにちは。2020年は春以来の更新となりました。基山町民のお昼ご飯・夕ご飯にフォーカスする企画、「オオアザメシ」。

町民の気取らない、ありのままのご飯、「メシ」を紹介していきたいと思います。

のんびり、のんびりお付き合いください。

今回のメシはこちら

昔とちょっと違うけど懐かしい。既視感あるある

今回のメシは、あえて平仮名でご紹介。

  • ごはん
  • ぐつぐつ
  • そくせきづけ
  • ぎゅうにゅう
  • かき
  • いっしょくなっとう

牛乳があるのは昔も今も同じ。そう、今回のメシは、ずばり学校給食。ちなみに、野菜や豆腐などを煮込んだ「ぐつぐつ」は基山の郷土料理だそう。「ぐつぐつ」…ありそうでないような、間違えやすそうな忘れにくそうな、絶妙なネーミングですね。

柿も、基山町名物の旬の果実です。

食べる人

おだやかな微笑みとともに「いただきます」

今回の食べる人は、基山小学校の江口陽子校長先生。

毎日のメシは子ども達と同じ給食。ただし、給食に異常がないかを確認するために、子ども達より早い時間に食べ始めることになっています。「検食」という、メシも大事なお仕事の1つなんですね。

江口先生のこだわりは、必ず最初に牛乳を一口飲むこと。最初に口に含むことで、味や品質のちょっとした変化や異常に気付けるように、との配慮から。さらに、トレイの下に敷物を敷くなど、心豊かに美味しく食べる工夫も忘れません。

…この給食への想い、半端なものではなさそうです。

検食前には、必ず写真撮影も行うそう

それもそのはず、実は江口先生は佐賀県初の、栄養士出身の校長先生なんです!

江口先生は、学校栄養職員からそのキャリアをスタートし、県庁に勤務、さらに単身赴任での文部科学省勤めまで。それから、弥生が丘小学校の教頭先生となった後、基山小学校に校長として赴任して今年で3年目を迎えています。ご本人も、「まさか、校長先生になるとは思ってもいなかった」そう。

途中、東京に単身赴任の話があった際には迷いはあったものの、上司の「首は横に振るもんじゃない、縦に振るもんだ」の一言に一念発起。食育を始め、食中毒対策や栄養管理など多岐にわたり、長年、子ども達の”食”に携わってきました。

ずらりと並ぶ歴代校長近影。校長室あるある

校長としてのモットーは、学校も給食も”子ども達ありき”。常に子どものために何が必要かを考え、行動することを心がけています。プライベートでの趣味は、旅行に温泉、そして読書。本は家族で読みまわすこともあるとのこと。仲良しご家族なんですね!

ちなみに、基山町の給食は子どもの事情に合わせて、食物アレルギー除去食があり、お弁当持参も可能。新型コロナウィルスによる休校措置が解除されてすぐには、つぎ分け時の感染リスクを減らす給食メニューを考案するなど、臨機応変に取り組んでいます。

ごちそうさまでした

常に子ども達ファースト、いきいき、ポジティブな江口校長ですが、2021年3月で定年のため退職されるとのことで、寂しい限り…。

「基山町は、学校教育への協力体制がとにかくすごい」と江口先生。学校職員はもちろん、子ども達の体験教育を支える農業委員の皆さんや、まちづくり団体関係者。学校周辺を毎日のように清掃してくれる方。そんな地域の理解とサポートに、感謝の言葉が止まりませんでした。

食後も検食結果をメモ、感想などを丁寧に書き残します

退職後は、まずはゆっくりのんびり過ごしたいとか。それまでは、子ども達も職員も気持ちよく元気に過ごせる基山小学校を目指して、もうひと踏ん張り、よろしくお願いしますね!

 

オオアザメシでは、掲載する「メシ」を募集しています。自薦他薦は問いません。

個人情報には触れず、「メシ」だけの出演も可能ですので、性別、年代問わず、気になる「メシ」があった際にはご一報ください。

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