2026年、佐賀県基山町のシンボルである山・基山の山頂に遊歩道や案内看板などが完成し、より散策しやすい空間に生まれ変わっています。

遊歩道が完成した基山山頂の様子

山頂の見どころが散策しやすくなりました
今までは自然そのままだった山頂の景色が、これまでになく観光地らしい雰囲気に大変身!
案内板にも助けられ、山頂の史跡や植生など見どころを歩きやすくなり、現地体験の満足度が向上しています。
この基山、実は登山口から山頂に至るまで、山の中にさまざまな史跡が眠る国の特別史跡・基肄城でもあります。
さかのぼること西暦665年、天智天皇の命によりに築かれた基肄城は、日本最古級の「朝鮮式山城」。元々の地形である山の尾根や谷を囲むように、全長約4㎞におよぶ土塁(土の壁)や石塁が巡らされた「山の城」です。

壁で囲まれた要塞のような古代の山城(基山町ホームページより)
基山山頂は、1年を通じて、歴史的な史跡や自然を誰もが楽しめる場所です。山頂は土塁の一部でもあり、2026年まで史跡保護のためでもある山頂整備が行われていました。
現在の基山は、草スキー場がある山頂近くまで車で出かけることができます。
山頂近くの駐車場に着くと、目の前になだらかな傾斜の草原が広がります。ここが毎年春と秋がシーズンとなっている、天然芝の草スキー場。
シーズン中の週末や祝日は、現地で専用の木製ソリを借りて、大人も子どもも草スキーで遊べます。自然そのものの山肌を滑る、スリリングなスピード感と爽快感が味わえます。
初心者におすすめの山頂へのアクセスは、草スキー場を通り過ぎ、整備された登山道から。トイレは、草スキー場の駐車場にしかありません。

草スキー場の管理棟2階、展望台から山頂を撮影
草スキー場からそのまままっすぐ山頂に登ることもできますが、足腰に不安がある人には少し傾斜が急な印象です。ここは無理せず、草スキー場を左に見ながら、右側の木々が茂る迂回路をくねくねと登っていきます。

草スキー場の経路案内で「タマタマ石」を目指します

山道で迂回しながら山頂へ

春や秋は草花に癒されます

途中に休憩スポットもあります
しばらく山野草が茂る細い道が続きますが、階段状に整備されている場所もあり、子どもや初心者でも登りやすくなっています。途中で休憩できる東屋もあります。
草スキー場の駐車場からのんびり歩いて10分〜15分で、基山山頂に到着です。
基山山頂には、自然素材で舗装された歩きやすい遊歩道が完成しています。
これまでなかった階段や、ベンチも設置されていました。

ルート案内にもなっている遊歩道

山頂の立ち寄りスポットが分かりやすく
山頂の見どころスポットを網羅するように敷かれた遊歩道。展望台には、基肄城に関する案内看板が掲示されています。

山頂の「タマタマ石」見学は階段で登ります
基山の山頂は丘のようになっており、これまでは滑りやすい獣道のような細い道から登頂していました。今は傾斜はあるものの、階段が整備されて危険が少なくなりました。

山頂と基肄城の見どころマップも登場

山頂にある不思議な地形のイモノガンギ
山頂西側には、戦国時代に作られたという、敵が攻めにくいよう峰を垂直に切る「堀切」という技術が使われた「イモノガンギ」があります。形状が芋畑の畝に似ていることに由来しており、実際に間近で見ると凸凹してユニークな形状です。

山頂から直接草スキー場に至る階段
草スキー場と山頂の行き来も、階段を使えるようになっています。傾斜が急なので足腰に不安がない人向けですが、「土塁」そのものを上り下りする体験ができます。史跡保護の目的もある、階段です。

山頂からは城跡にふさわしい絶景!

映えスポットに、ベンチも新設されています
さらに一部の樹木が伐採されたことで視界が開け、基山山頂から筑後平野や博多湾、有明海、遠くは雲仙普賢岳など、360度パノラマの絶景をより鮮明に楽しめるようになりました。絶景をのぞむ場所に、新しくベンチが設置してあるのも嬉しいポイントです。
基山は他にも複数の登山・登頂ルートがあり、登山者の体力や目的に合わせて選ぶことができます。草スキー場からの登頂は、誰でもピクニック気分で楽しみやすい、最も気軽なルートです。
春から秋にかけては、基山の山道から山頂の遊歩道のいたるところに、季節の花々が咲いています。

春は自生する「オキナグサ」シーズンです
3月から5月にかけては、山頂や草スキー場に自生するオキナグサが見ごろを迎えます。環境省レッドリストで準絶滅危惧に指定されているオキナグサは花の時期が終わったあと、種に白い綿毛がつきます。その姿が「翁(おじいさん)」の白髪に見えることが、名前の由来。
基山町では、有志によるオキナグサ保護活動が行われています。ロープ柵で囲まれている場所は、立ち入り禁止です。
