どーもこんにちは!
今月もやってきましたよ、このシリーズ!!基山町のまちづくり団体の活動を体験取材する、通称”21記事”!
先日、まちづくり関係の勉強のために基山町を訪れた大学生が、この21記事を教授に勧められて読んだと教えてくれました!嬉しい限りです!
今回は第二弾、ご紹介するのは「にほんご きいまん」です。
にほんごきいまんの皆さんは、増加傾向にある基山町在住の外国人と、元から住んでいる基山町民、行政、この三者がきいまんを交えることによって一つの輪のように繋がることを願って、日々活動されています。
一言で言うと、「多文化共生」を推進していく団体とのこと。
多文化共生とは
国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的差異を認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと。
団体の主な活動は、基山町近郊に住む外国人の方々に日本語を教えること。
生活していく上で必要な言語活動(聞く、話す、読む、書く)が出来るようになることこそが、多文化共生を推進していくため重要であるとして、この活動をされています。
会長の中村静佳さんは言います。
「”教室”という固い感じではなく、言語生活における”駆け込み寺”であって欲しい。」と。
——今日の活動に参加させていただき、ありがとうございます。前半1時間は私の想像通りの「日本語”教室”」だったのですが、後半30分、あれは楽しそうでしたね!
前半も学校と違って文法などは教えておりませんので、教室なんていう堅苦しいものではありません。物の名前や色の名前など、今日から使える日本語を伝えるようにしています。後半30分のアレは、彼女たちが自分たちで「知りたい」って言ってきたんですよ♪
“アレ”とは…
女性の必需品、メイク道具!!
考えてみれば化粧水や乳液なんて、容器も瓜二つ。日本語表記を知っておかなければ、確かに間違えて買ってしまいそうです…。
——大事ですよね、お化粧品。女性にはかかせないアイテムです。
次回はお薬をやります。知っていないと生活で困るものから、どんどんやっていく予定です。
——なるほど!これはもう、受講者の皆さんの将来は、日本語ペラペラの通訳さんですね。
いや~、そこまではなくてもいいんですけど(笑)目標は、一緒にお茶が飲めるくらいになれればいいかなぁってところです。そのくらい上手に世間話ができたら、日常生活でも困ることはないでしょう。
——そういえば、日本語を教えるにあたって、何か資格などは取得されたのですか・・・?
はい、日本語教師養成講座(文化庁認定校アークアカデミーにリンクしています)というものを受講し、修了しています。今いるメンバーは全員、この講座を修了しています。(編集部注:他学校であったり通信講座であったり、アークアカデミー以外にもこの講座を受けられるところはあります)
——メンバーは何名いらっしゃるんですっけ?
10名ですね。うち8名が日本人で、残り2名がタイ出身の方と台湾出身の方です。
——へぇ!外国出身の方も日本語を教えているんですか?
きいまんの活動は言葉だけじゃなくて、郷土料理とか習慣とか、文化全般ですからね。以前保健センターの2階でタイ料理教室を開きました。結構人も来て盛況でしたよ。ちなみに、そのタイ出身の方も、言葉の方では生徒としてうちに来ています。
——持ちつ持たれつのいい関係!!そもそも、中村さんは、なぜ、多文化共生に携わっておられるのでしょうか…?
私は3年程アメリカに住んでいた事があり、当時は英語が苦手で話せず、
——そういえば、少し前に「交流餅つき大会」も企画されていましたね!
1月21日に行われた「交流餅つき大会」は基山町、第7区自治会、にほんごきいまんの共催で行われました。当日の参加者はなんと83名!うち外国出身の方は、11名でした。
外国人のほぼ全員が杵でお餅をつき、自分の分のお餅を丸める体験までできました。
実は当日、餅つきと同時に、交通安全教室も開かれました。日本人の私たちでさえ、見過ごしがちな交通ルールがあり、参加者の多くにとって勉強になる良い機会となりました。
——私、ちょっと、興味が湧いてきました!また来てもいいですか!?
ええ、もちろんです!
——えっと、来るときはやはり、ご一報入れた方が…
ああ、もう、パッと来てくださいよ。「こんにちは~日本語教えに来ました~」って言って入ってきてもらえればいいです。
——なるほど。でもやっぱり、事前にご連絡入れないと、気が引けて行けないという方もいらっしゃると思うので、一応、連絡先を聞いてもいいですか?
それなら、nihongokiiman@gmail.comにご連絡下さい。見ての通り、会員不足ですので、大歓迎です!
——活動は、いつやってますか。
月に2回。第2と第4水曜日、13:00~14:30の1時間半です。場所は基山モール商店街のまちなか公民館です。
1時間はテキストを元に日本語を。30分は日常生活を元に日本語を教えています。
——ちなみに会費とかって…
きいまんメンバーは何も手出しはしていません(きっぱり)。受講生から、テキストのコピー代として1回200円をいただいています。
——分かりました!今日は本当に、ありがとうございました!
たまたま体験取材に来ただけなのに、図々しくもメンバーの皆さん方と一緒にコーヒーとお菓子をいただきました♪
甘党の私には、とても飲みやすいコーヒーでした!そして、ベトナム土産のお菓子は口の中でほどける食感。お味は…つかみどころがありませんでした(笑)。
現在町民の0.9%が外国人という基山町。
数字にして人口17,000人の小さな町に、約170人の外国人が住んでいると考えると、結構多く感じませんか?
役場関係者によると、人口の5%を外国人が占めると、近隣住民間のトラブルが発生する確率が高くなると言われているそう。それは、お互いを”知らない”からこそ起こる問題ではないでしょうか。
例えば私の地元の徳之島では当たり前に、夏場はおじいちゃんが上半身裸で道を歩いています。基山町ではそういう人を見たことがありませんので、きっと同じことをするとトラブルになるでしょう。育った環境が違うと、悪気なく人を嫌な気持ちにしたり、傷つけてしまいますよね。
にほんごきいまんの活動は、外国人を含む町民全員が円満に、日常生活を送るために大切な相互理解の場を作ること。
間違いなく、基山町の明るい未来の実現に役立っていると思いました。