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【佐賀県基山町ではじめる介護】介護保険サービスのハナシ

毎年11月11日は、「介護の日」。

みなさんは介護の経験、もうしましたか?

 

今回が初・記事となります、大字基山ライターの内田です。よろしくお願いします。

私は数年前から親の介護というか生活全般のお手伝いが始まり、それまで知らなかった分野の知識を着々と増やしているところです。

子どもの居る方ならば経験がおありでしょうが、初めての出産や子育て中に「そんなこと知らなかった~!」ということがたくさんあったと思います。

介護の世界についても全く同じです。

「そんなこと全然知らなかった!知ってたらもっとラクだったのに!」ということも多くあります。

そこで、ぜひここで介護の初歩的知識を身に着け、イザという時に慌てず対処できるように!私が経験した範囲の基本的な知識ではございますが、11月の連載企画として紹介していこうと思います。

今回は、介護保険制度を利用した「介護保険サービス」についてご紹介します。

介護保険サービスってどんなもの?

2017年現在の制度では、40歳になると私たちは介護保険に加入し、保険料を納め始めます。そして65歳以上になると、身体状態などによって「要支援」や「要介護」などの認定を受け「介護保険サービス」を利用することができます。認定は各市町村が行いますが、基山町の場合は、鳥栖市・基山町・みやき町・上峰町をカバーする「鳥栖地区広域市町村圏組合」が認定を行います。

サービスの種類は大きく、「居宅サービス」「施設サービス」「地域密着型サービス」に分かれます。

●居宅サービス

自宅に住みながら、介護保険サービスを受けることができます。自宅にヘルパーさんが訪問し家事を手伝ってくれたり、日中に介護施設等にでかける通所サービスなどがあります。他にも自宅での訪問看護、短期間だけ施設にて介護を受ける「ショートステイ」、福祉用具のレンタルなども居宅サービスとなります。

●施設サービス

「介護老人保健施設」「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」「介護療養型医療施設」など施設に入居し利用するものです。

●地域密着型サービス

これまでの生活が続けられるように、今まで住み慣れた地域で、地域密着型の介護サービスが受けられるます。例えば認知症の方に特化した小規模施設など、施設ごとにさまざまな特色をもって運営されているのが特徴です。

自立した生活をサポートしてくれる「居宅サービス」

わたしの義両親の場合は、基山町内に2人暮らし。義母は要支援2、義父は以前要支援2でしたが今は特に認定を受けていません。現在は居宅サービスを利用しています。

我が家のように多くの高齢者は、まずは居宅サービスの利用から始まるかと思います。

シニアの方で、日常生活の中で「もう体力がなくて〇〇ができないわ」といった不便を感じてきたらまず、「居宅サービス」の利用を考えてみましょう!サービスの内容は日常生活に関するもので、要支援のレベルに応じて、利用者が自立して生活できるようにサポートしてもらえるからです。

  • 掃除、洗濯、料理(調理や下ごしらえなど要望に応じて)、買い物などの日常的な家事に関すること
  • 入浴、服の着脱、歯磨き、外出など日常生活に関すること
  • 日常生活が自分で送れるように、様々な介護用品のレンタル

具体的には自宅にヘルパーさんが訪問してくれたり、入浴は送迎車で施設に通うなど、さまざまなパターンのサービスがあります。例えば、朝夕は家族が居るので困ることはないけれど、日中は家族が不在なので食事の心配や外出が難しい場合もありますよね。そういったケース・バイ・ケースのお困りごと・心配ごとに対応してくれるので、家族や同居者が居る場合でも受けられるサービスがたくさんあります。

杖をつきながらのゴミ出しも心配です

どうやったらサービスを受けられるの?

まず最初に、相談窓口となる各地区の「地域包括支援センター」に相談してみましょう。佐賀県基山町に住んでいる方は、「基山地区地域包括支援センター」となります。

そこでは介護を始めとした地域住民の総合相談支援を行っており、さまざまな困りごとやお悩みごとの相談にのってくれます。そして各家庭の課題に応じて、どのような対処方法があるかを一緒に考え、丁寧にアドバイスしてくれます。

その中で、介護保険サービスにより解消できるようでしたら、センターを通じて基山町役場に申請を行います。そして認定が下りましたら、サービス利用が可能です。

お風呂掃除は介護用品が多くて大変です

じゃあもし認定されなかったらどうなるの?という心配もありますよね。

大丈夫です!困ってる方の相談にのることが仕事の「地域包括支援センター」ですから、それ以外にも民間で提供しているサービスを紹介してくれたり、他にどんな解決手段があるか一緒に考えてくれますよ。右も左も分からない介護初心者にとって、とても力強い、優しい存在でしょう?

この「基山地区地域包括支援センター」については後日詳しく、ご紹介します!

介護保険サービスの利用ってタダなの?

いいえ、お金がかかります!

ただし、1回が数百円というものが多いかと思います。例えば義母の場合、ヘルパーさんを1回45分の利用で300円ぐらいです。それと、デイサービスでお風呂、昼食、レクリエーションなど一日過ごして送迎付きで1,000円弱ぐらいです。

例えば医療保険の場合、保険料を納めつつ医療機関で診察代を支払いますよね。介護保険についても同様で、保険料を納めつつ利用施設に代金を支払うのです。これも医療保険と同様、収入に応じて負担割合が異なるのでそれぞれに利用料が異なってきます。また認定の度合いやサービス内容によっても異なりますので、詳しくは担当の方に尋ねてみましょう。

家族が助けていれば、サービスは不要?

私はまだ、義両親にそれほど大げさな「お世話」はしていません。病院の送迎、お出かけついでに銀行へ連れていく、お買い物に同行する、お惣菜を持っていくなど、日常生活のほんのちょっとしたお手伝い程度です。

でも、私が病気になったり家族が病気で動けないとき、そして私が仕事を始めたらおばあちゃんたちはどうなるのかな?と、ふと心配になる時があります。別居していても同居していても、その心配は変わらないでしょう。

そんなときにヘルパーさんなど外部からのお手伝いがあることで、家族であってもお世話する側される側、お互いが遠慮することなく日常生活を過ごすことができるのではないでしょうか。私もヘルパーさんが来てくれるおかげで「掃除は明日ヘルパーさんが来るから…」「お惣菜もっていく余裕がないけど、今日のヘルパーさんが作ってくれてるから♪」など心に余裕が生まれ、とてもありがたいです。心の負担は確実に減っています。

だれかにお手伝いを頼める状況があるだけでも、きっと本人だけでなく家族も安心すると思います。

ちょっとした家事をしてもらうだけでも、気持ちがラクです

もしも高齢になったご家族の誰かが普段の暮らしに困ってきていたら、支える側が「もうだめ…もう無理…」となる前に、介護保険サービスの利用を考えてみてください!ちょっとした家事の一コマをサポートしてもらえるだけで、暮らしが一変するかもしれませんよ。

次回は、サービス利用に至る問合せから手続きまでの流れを紹介します。

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