・現地滞在時間は3時間
・自分だけの時間を自分勝手に過ごす
そんなルールの元、非日常を求めてちょっと特別な遠出を提案する、おでかけレポート「3hours(スリーアワーズ)」。
福岡県との県境に位置する佐賀県基山町を朝に出発して、現地滞在3時間、夕方までには戻って来られる散策コースをご紹介します。
頑張っている自分に、大切な人に、たまには「時間」をプレゼントしてみませんか。
今回は、「本」をテーマに、佐賀市内へ向かいます。
何を隠そう、佐賀県基山町の基山町立図書館は、なんと本の貸出数日本一(1.5万人から2万人未満の全国94町村の図書館の中で1年間の個人への総貸出冊数が全国1位)。
そんな”本好き”基山町民に紹介したい、本を楽しむ場所として、佐賀市内の代表的スポットを3つ巡ります。
まずは、佐賀駅近くの公園「どんどんどんの森」。さらに、駅から県庁へ向かう中央通り沿いにあるブックカフェ「木と本」。最後に、県庁横のお堀端にある「県立図書館」に行ってみましょう。
佐賀県基山町から佐賀市の中心市街地まで、高速道路・長崎自動車道を利用すると片道50分弱。一般道でも、1時間ちょっとで到着します。
佐賀駅から徒歩圏内の、佐賀市民憩いの公園「どんどんどんの森」。「どん3の森」と省略された表記を見かけることもある、佐賀市中心部の大きな公園です。
駅側から公園西側にある佐賀市立図書館へ向かう散策ルートは、屋外読書スポットとしても最適。
駅側から公園に向かうと、最初に目にとまるのがメタセコイヤの並木です。
樹高約30m✖️約150mの並木道を抜けていきます。
並木道を抜けた公園南側には、きれいな花壇があります。
公園中央には広場があり、公園周囲には大小29のベンチがあるので、天気の良い日は”森”の中で読書を楽しむことができます。ピクニックにも、気持ちの良い空間です。
どんどんどんの森公園の西側には、佐賀市立図書館があります。
建物は、佐賀平野の伝統的な民家の形状「くど造り」をイメージしたもの。真上から見ると建物がコの字になっており、その様子が「くど(かまど)」に似ているというところから、名付けられたそう。
館内に入ると、一部が吹き抜けになっていて、開放感があります。
奥へ進むと、高い天井に合わせた大きな窓から、自然光をいっぱいに取り入れた設計になっています。
約42万点もの蔵書は、学習や仕事に役立つ本だけでなく、料理やファッションといった、くらしや趣味に役立つ本などが多く、気軽に手に取りやすい選書が特徴です。
大きな窓際にある観葉植物に囲まれたベンチで、読書を楽しむこともできます。
なお、佐賀市立図書館は令和8年度に館内リューアルを予定しているそう!より居心地が良く、本に親しむことができる場所になることが期待されています。
図書館正面の出窓のような部分には、連日お客さんで賑わう地産地消の飲食店「cafe pangaea(カフェパンゲア)」があります。館内側の入口から入ってみましょう。
おすすめは日替わりランチ。契約農家から仕入れた食材をふんだんに使ったメニューは、野菜たっぷり!
セットのサラダには、お店特製の「海苔ドレッシング」が。佐賀県名産の海苔の風味たっぷりのドレッシングは、お店の人に声をかければ購入して持って帰ることもできます。
他にも、本格的なスリランカカレーやパニーニといったメニューもあって、目移りしそう。カフェ利用の目的で訪れる方も多く、テイクアウトメニューもあります。
入り口レジ近くには、お土産コーナーも。セレクトされた佐賀県産の新鮮な野菜やドレッシングをはじめ、パンケーキ粉やクレンジングオイルなど幅広い商品が並んでいます。
佐賀市立図書館に隣接する広々とした公園は、憩の場として、1年を通してさまざまなイベントが実施されています。2023年5月21日には、cafe pangaeaの外で「3RD PLACE MARKET」というマルシェが開催予定だそうです。
次に、佐賀駅側から県庁方面へ向かう中央通り沿いにある「CAFE木と本」へ、向かってみましょう。おしゃれなショップ等がならぶ街並みの中で、ひときわ爽やかな白壁と緑の看板が目印です。
入口のカウンターで、先にオーダーしてから好きな席に座ります。ここで知っておきたいお店の特徴の一つが、”分音”。手前のエリアは会話自由ですが、ガラス扉で仕切られた奥のエリアは、それぞれ静かに過ごす空間です。
なお、2階はヘッドスパと会員制のスペースになっています。
そして、店名にあるように、カフェのテーマは「本」。さらに、ただ本がずらりと並んでいるだけのブックカフェではありません。
棚にある本はジャンルを問わず、分類もされておらず、ある意味カオスなセレクトなのが気になります。
実は、カフェにある本のほとんどが、お客さんから寄贈されたもの。「育てる本棚」というコンセプトに共感したお客さんの、おすすめの本が並んでいるのです。
寄贈を示すカードが表紙に貼られて、顔を合わせたことがないだろうお客さん同士が、本を通じてゆるやかにつながっています。
書店や図書館と違い、さまざまなジャンルの本が混ざり合って並んでいるため、思いがけない本との出会いを楽しむことができます。
読書を楽しみながら味わうのは、コーヒーとスイーツのセット。一番人気は、オレオチーズケーキセットだそう。
ベリーソースの酸味とオレオの控えめな甘さ、なめらかなチーズが絶妙に絡み合う、さっぱりとしたおいしさ!
CAFE木と本は、ロングステイ大歓迎というカフェです。大きめのケーキ、たっぷりのコーヒーをお供に、時間を気にせず、本に囲まれながら心ゆくまで過ごすことができます。ついうっかり、長居してしまいそうですね。
また、店内には、コーヒー豆やドリップバックのほか、木と本オリジナルグッズも販売されているので、ちょっとしたギフトを選ぶ雑貨店としての顔もあります。シャンプーやトリートメント、アロマなど、癒し系の商品も充実しています。
ここまでで滞在時間3時間を使い切ってしまう方もいるかもしれませんが、時間に余裕があれば、さらに県庁方面へ足を伸ばしてみましょう。お堀を渡った左手にあるのが、「佐賀県立図書館」です。
3hoursの過去記事で紹介した「県庁」は、佐賀県立図書館の道向かいにあります。
佐賀県立図書館で体験しておきたいスポットは、”誰もが自然体で心地よく読書ができる”をコンセプトに、昨年8月にオープンした空間「みんなの森」。
「みんなの森」に並ぶ本は、大活字本、さわる絵本、布の絵本、点字つき絵本など。老若男女、どんな人でもみんなが自分にあったカタチで読書を楽しむことができる部屋です。また、飲食や会話も自由にできます。
拡大読書器は、読みたい本を台にセットすると、カメラを通して大きな文字がモニターに映し出されます。
大活字本は、本の文字自体が大きく印字されています。
布の絵本は、可愛くて手ざわりも抜群です。大小さまざまあり、布絵本の充実度は県内随一!貸し出しも行われています。
案内カウンターではヒストグラムなどを利用してコミュニケーションが可能なので、聴覚にハンデがある方や、外国の方も気軽に訪問しやすくなっています。
他にも、ミルクを作るためのポットが設置された授乳室があったり、人目を避けて気持ちを落ち着かせることができる、カームダウンコーナーもあります。
そして、館内を通りぬけて図書館南側に出ると、芝生のオープンスペース「こころざしの森」とテラスが広がります。
天気の良い日には、このテラス席がおすすめ。日当たりの良い「こころざしの森」、西側の県庁、東側の市村記念体育館という佐賀城内が誇るロケーションを眺めながら、読書を楽しむことができます。
佐賀県立図書館では、新刊の児童書の全点購入や、県立図書館で借りた本を基山町立図書館で返却できるサービスがあります。多くの公共図書館が閉館しがちな月曜日も、開館していますよ。
佐賀市内で、たくさん本に囲まれて過ごす、自分だけの3時間。
読書するにはほんのひとときかもしれませんが、自分と向き合える大切な時間を居心地のよい場所”サードプレイス”(第3の場所)で過ごす、そんなお出かけができる佐賀市内のスポットを3つ、紹介しました。
さて、次回の「3時間」はどこへ、お出かけしましょうか……?
取材・撮影・文:チーム「3 hours」