基山町城戸といえば、古くから続く中山間部の農村集落。自然と共生する豊かなライフスタイルが息づいていて、「池干し」など地域の伝統行事も、毎年のように行われています。
近くには、歴史的史跡である古代山城「基肄城(きいじょう)」の水門跡も。
そんな知る人ぞ知る場所に、来年の秋、観光向けのオリーブ農園がオープンします。
本格オープンに向けて準備が進んでいる農園の名前は、「きやまオリーブ園」。水門跡に向かう道沿いにある、耕作放棄地となっていた畑を借りて、オリーブ園を管理・運営するのは、まちづくり団体「きやまオリーブの会」です。
2020年春に植樹されたオリーブの木は、全部で50本。オリーブ狩りの季節は、9月から10月ごろになるんだそう。
ここで収穫されるオリーブの実は、エキストラバージンオイルやオリーブの実の塩漬けなどに加工され、一部は販売を目指しています。オイルは、オリーブの実100キロから8%を抽出できたら良い方…という、希少品。数年後には、基山町の地産地消のオリーブオイルがお土産品として登場しているかも、しれません。
「きやまオリーブの会」は現在、基山町近郊で「オリーブで地元を元気にしたい!」という熱い想いを抱く24名のメンバーで、農園管理などを行っています。高齢化が進む山間部で、比較的手入れがしやすいオリーブを利用した、地域再生のモデルケースになることを目指しているんだとか。
去年の夏から、「オリーブいいよね!地元で育てたいよね!」と意気投合したメンバーたち。思い立ってから約1年というスピード感ある準備期間は、たくさんの夢のなせる技。この農園の絶景と、青々と繁るオリーブ、そして基山町の観光史跡を生かして、多くの人に町の魅力を伝えていきたいんだそう。
今後はさらにオリーブの木を増やしていくほか、果樹を植えたり、家庭菜園スペースなど充実させて、本格オープンに向けて観光農園の魅力をさらに高めていく計画が進んでいます。
すでに一般会員も、募集中。会員になると、家庭菜園を借りることができたり、イベントの優先参加やオリーブオイルなどの商品を原価で購入できるなど、さまざまな特典があるそうです。
17号線城戸ICから車で3分ほど、駐車場はお問い合わせください。