いよいよ、秋の大興善寺の名物、紅葉のライトアップが始まろうとしています。
今年のライトアップ期間は、11月18日の土曜日から、26日の日曜日。日が落ち始める17時から辺りが漆黒に包まれる20時までの間、美しく照らし出された夜の紅葉を楽しむことができます。
ライトアップ初日の18日には、九州各地からおよそ35の出店者が集まり、地元の特産品や生鮮野菜を販売する門前市「大収穫祭」が10時から大興善寺駐車場で開かれます。16時30分ごろには点灯式、17時30分からは、ライトアップされた紅葉と同じ空間で、筑紫中央高校書道部による書道パフォーマンスもあるそう。
なお、大興善寺契園への拝観料は500円(小・中学生300円、幼児は無料)となっています。ライトアップされているとは言え、夜の山寺の足元は暗いもの。シニアや小さなお子さんは、紅葉に目を奪われすぎず、くれぐれも足元にお気をつけください。
大興善寺に今年の紅葉の様子について取材を申し込んだところ、なんと大字基山だけに特別に、ライトアップの一部を先行公開してもいいですよ〜という太っ腹なご提案!
ご厚意に甘えて11月某日、カメラマンと共にいそいそと、本来であれば非公開のライトアップテスト点灯の様子を取材してきました。これからさらにライティングの微調整を繰り返して本番を迎えるそうなので、掲載している写真はあくまでイメージ。見たつもりになって、満足してたらダメですよ!
ちなみに紅葉は11月15日現在、契園入り口付近がまさに見頃!これから境内やお庭の奥まったところなど、もっともっと深く赤く染まっていくと思われます。
それでは大字基山の読者の皆さま、一般公開に先駆けて、一足お先に2017年紅葉シーズン始まったばかりの大興善寺の夜をお楽しみください!
大興善寺の紅葉ライトアップは、今秋でなんと10年あまり。普段からお庭をお世話・管理している方々を中心メンバーに、試行錯誤を繰り返しながら、夜の紅葉を照らしてきました。
そして開創1300年となる今年を節目の年として、初めてプロの照明デザイナーによる本格的なライトアップを企画。大興善寺が「恋人の聖地」に認定される由来となった「契山伝説」を元に、「契山の灯り物語」をタイトルに掲げたストーリー性ある光の演出を体験できます。
大興善寺ホームページによると、ライトアップは大きく4つのエリアに分かれており、それぞれストーリーに沿ったテーマが設定されているんだとか。順路通りに進むことで、よりその世界観に浸ることができそうです。
契山の由来になぞらえて、愛する人と出会い、絆を深め、結ばれる物語をライトアップで表現しています。
暖かく色づいた紅葉に包まれて、ご縁の大切さを思い出していただく機会になれば幸甚です。
①本堂前広場(「息吹」-恋の予感-)
階段を上り門をくぐると惣然と広がる紅葉を雄大に照らし、心のときめきを表現しました。本堂へと続く光で先への期待が高まります。
②契園入口(「浮遊」-両想い-)
高く連なる紅葉を空に浮かぶ雲に見立て、燃えさかる心の高揚を表現しました。見渡す限りの紅い雲をお楽しみください。
③日本庭園(「親密 -深まる絆-)
池や滝、飛び石などを照らす多様な光で親密になっていく過程を表現しました。美しい庭園を思い思いに散策していただけます。
④弁財天(「結実」-永遠の契り-)
水面を覗き込むと紅葉の水鏡に映る自分達の姿。それが物語のクライマックスです。ゆっくりと流れる時をお過ごしください。
先行公開させていただいた写真はそれぞれ、愛をテーマにしたストーリーのどの部分を構成する一場面なのか?ぜひライトアップ期間中にご自身の目で足で、確かめていただきたいなぁと思います。
また、今年は開創1300年の記念すべき年…ということで、大興善寺のある基山町小松地区の住民たちも一念発起!ライトアップ期間中は駐車場からお寺まで民家のわずかな明かりを頼りに、暗い夜道を歩いて行く必要がありましたが、今年初めて、小松地区の全員が力を合わせて25本の竹灯籠を道なりに設置するそう。優しい明かりが、来訪者たちの行き先を照らしてくれますよ。
撮影協力:LINUS 宮本薫