九州の高速道路の中でも利用者数が多く、年間通じておよそ56万人が利用するという基山パーキングエリア上りに、2023年5月、新スポットが登場しました。
パーキングエリアの奥まった木陰に設置された、真っ黒なトレーラーハウスの名前は「情報の箱」。専用アプリによる予約制で、30分単位で一棟を貸切で使うことができる、リモートワークスペースです。
情報の箱内では、イーロン・マスクがウクライナに提供して話題になったインターネット通信サービス「スターリンク(Starlink)」によるフリーWi-Fiを利用でき、本格的なオフィスチェアやモニターもあります。
高速道路を日常的に利用するビジネスマンにとって、zoom会議や急ぎの資料作りにも集中できそうなリモートワーク空間が完成しています。
さらに、ゆったり座れる電動リクライニングソファも用意。佐賀県基山町の情報発信スポットとしてディープな地元情報を提供しつつ、基山町出身の漫画「キングダム」作者・原泰久さんによる選書コーナーなど、特別な読書ができる休憩スポットとしての魅力も備えています。
小さくも本格的な空間作りにこだわった情報の箱、そのテーマは「身体性をともなう体験」。
情報の箱には、福岡県大川市の家具メーカー「関家具」や、入場料のある書店「文喫」が関わっており、箱内にある家具や書籍はすべてその場でオンライン購入が可能なのだそう。セレクトされた”良いもの”に囲まれて過ごす、利用者の気づきと発見の場となることも目指しています。
利用する場合は、専用アプリをスマートフォンにインストールし、会員登録、予約とオンライン決済(30分税込550円)が必要です。室内は冷暖房完備で土足・喫煙禁止、飲食物の持ち込みができます。家族など複数人のグループ利用も可能ですが、椅子は全部で4脚、大学生以上の利用を想定している空間です。
情報の箱は、複数の企業が協働して高速パーキングエリアにリモートワークスペースを作るという、国内初の実験的な試み。基山町では、今後2年ほどの運用が予定されています。利用者が多ければ、他のパーキングエリア等への展開も考られるそう。
情報の箱を運営・管理する九州アイランドパーク株式会社は、「基山町の情報発信スポットとして、町内情報の提供を受け付けたい」と呼びかけています。パーキングエリアを拠点に、広域に向けた基山町の魅力PRの場になることも期待されています。
E3九州自動車道・基山PA(上り線:福岡方面)、一般道からのアクセスも可能です。
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