2025年11月9日(日)から始まる大相撲九州場所に向けて、10月下旬から出羽海一門の木瀬部屋が、佐賀県基山町・中山身語正宗大本山瀧光徳寺を宿舎として稽古を行っています。
基山町に相撲部屋が宿舎をかまえるのは、初めてのこと。力士たちは九州場所が終わるまで、お寺の信徒会館で寝泊まりしながら、約1ヶ月を基山町で過ごします。

静かな山の中腹にある瀧光徳寺

山門をくぐって左手の護摩道場へ

広場の真ん中に土俵があります
本格的な朝稽古は、本場所前の11月6日(木)まで。一般公開で、朝8時ごろから始まり、10時までに終わります。
木瀬部屋公式Instagramでは8日までと発表されていますが、7日(金)はお休みが決まっており、8日(日)は流すレベルの短時間の稽古とのこと。期間中は、前夜に決まるという、追加の稽古休みも1日だけ予定されているそう。
本場所が始まってからの稽古は、非公開です。

見学用の席も用意されています

数メートルの距離で大迫力の稽古見学

稽古の動画撮影やSNS投稿は禁止です

「勝敗は立ち会いが8割、9割」という木瀬部屋の稽古
相撲に必要不可欠な土俵は、宿舎での稽古のためだけに用意されたもの。
部屋によって土俵作りにはこだわりがあるそうで、木瀬部屋の九州場所の土俵は、親方の出身地・熊本県の土を使っています。
本場所の土俵と異なる点は、俵を使わずに土を盛り固めた「皿土俵」であること。俵で足をひっかけて捻ることがないため、怪我のリスクが少なく、力士たちに優しい作りになっています。

白まわしの力士が関取です

稽古中は檄が飛ぶ白熱した取り組みも
朝稽古は、部屋の力士たちにとって、幕内や十両という最上位の「関取」と真剣勝負ができる大切な鍛錬の機会!
角界有数の大部屋として、2025年10月現在は6名もの関取が所属する木瀬部屋の勝ち抜き形式の稽古「申し合い」は、本番さながらの迫力です。

熱血な個別指導も一般公開

137段の大階段はトレーニングにぴったり

地元ファンも歓迎しています!
これまでは福岡市東区を九州場所の拠点としていた木瀬部屋ですが、受け入れ先の事情で、2025年から新たな宿舎先を探すことになったそう。北部九州に複数の候補地があった中で、今年は基山町の瀧光徳寺に滞在しています。
朝の稽古が終わり、お風呂、お昼ご飯、昼寝(16時まで!)を終えた力士たちの自由時間は、どうやら主に夜間。
基山町や近郊での目撃情報が、これからますます、増えそうですね。

2026年パリ公演に向けて広告撮影など

報道陣の取材も行われていました
九州場所に向けて、宿舎ではさまざまな撮影や取材も行われていました。
今場所の注目は、新十両に昇進した宮崎県延岡市出身・日向丸、21歳!
宮崎県出身の関取は、元琴恵光の尾車親方以来、11年ぶりの誕生です。
何より、九州場所は日向丸関にとって地元とも言える「ご当所」。負けられない一番に向けて、稽古に取り組む姿は気合たっぷりでした。

ファンに優しい日向丸関。がんばれ!
なお、瀧光徳寺では11月5日(水)12時30分から大百萬遍供養があり、大本堂前で力士による四股踏みが行われます。
当日の参拝者には「ちゃんこ」が振る舞われ、関取衆との触れ合いも予定されているそうです。
