佐賀市内には、江戸時代から令和に至るまでのさまざまな時代の恵比須さんの石像が街中に点在しています。その数、830体以上もあり、なんと日本一!
そんな佐賀市には普段から「恵比寿さん巡り」ができるよう、ガイドブックやオススメの88か所の恵比須さんのスタンプを押せる「通い帳」などが作成・配布されていて、誰でも楽しめるようになっています。
このご利益の予感しかしない恵比須さん巡りをするには、佐賀市の「開運さが恵比須ステーション」で準備を整えることができます。
ステーションでは、各冊子や恵比須さんに関する詳しい情報が手に入ります。まるで、旅の始まりに立ち寄る宿場町のような場所です。
しかし、なぜ、佐賀市にこんな膨大な数の恵比須さんが?
背景には、昔、海運業が盛んだったので海の神様として広まったとか、商売繁盛を祈願してとか、石工(いしく)さんが多かったから、など諸説あります。
なお、この恵比須像は現代の石工さんが継続して制作しているので、恵比須さんは今なお増加中とのこと。
ご利益もそれぞれの恵比須さんで異なりバラエティに富んでいて、商売繁盛、家内安全、健康祈願……などなど。同じ「恵比寿」でもご利益だけでなく、表情も姿もそれぞれが個性的なのです。
ステーションを出発すると、さっそくすぐそばで、あちこちで、恵比寿さんと出会えます。
恵比須さんにはそれぞれ「○○恵比須」と名前があり、看板にご利益やそれにまつわるエピソードや歴史も記載されています。
恵比寿さんと出会うたびにスタンプを押しつつ歴史を知る体験は、まるで修学旅行のよう。
旧古賀銀行前の八坂神社の恵比寿さんは、なんだかイケメン。江戸時代にお侍さんが奉納されたものだそう。お顔はハッキリしませんが、ただよう風格に胸がきゅん!
珍しい、手をつないでいる2人の恵比須さんもいます。二馬力のご利益かも!?
こちらの恵比須さんは、おしゃれさん。胸の3つの宝珠のデザインにきゅん!
今回の恵比須さんたちの中で特に、印象に残ったのは、1822年に作られたといわれる「文字鯛恵比須」。ご利益は、文化芸術と健康長寿。
石像には、文字と鯛と波の絵が描かれていて、斬新なお姿にきゅん!と心をくすぐられました。この渋い佇まい、ぜひ近くで見てみてくださいね。
取材日はお天気にも恵まれ、個性的な恵比須さんたちを徒歩で1日20体ほど巡ることができました。
佐賀市内すべての恵比須さん約830体を巡るのは数か月かかると言われていますが、まずは「通い帳」の代表的な88か所にチャレンジしてみては?通い帳のスタンプがすべて埋まったら、開運さが恵比須ステーションで「巡礼の証」が贈呈されるそうです。
もっと気軽に恵比寿さんとのご縁がつながるよう、期間限定のスタンプラリーなどイベントも、年間通じて企画されています。
アクセス方法など