※4/27追記:一部誤解を招く表現がありましたので、修正しています。
2021年4月、基山町園部の「あすか」敷地内に、地産地消のイノシシバーガー店「カリビトキッチン(狩人厨房)」がオープンしました。屋外のカフェスペースでイートインができ、テイクアウトにも対応しています。
店主は基山町地域おこし協力隊員であり、普段から町内の山に入って活動している正真正銘の「狩人」でもある、北海道出身の小野やよいさんです。
お店で提供されるイノシシ肉は、すべて基山産。小野さんご本人や地元の狩人らが山でイノシシを狩り、命をいただき、町内のハム工房や友人らの協力のもと、パテを手作りしています。
そのため、パテは毎回50枚の数量限定、週末日曜日のみの営業となっています。
お店で提供されるバーガーは、バンズバーガーとライスバーガーの二種類。お肉以外の材料も、地元の旬の野菜や米を選ぶ、こだわりよう。肉にしっかり下味のつけて揚げる北海道名物「ザンギ」も、メニューに並びます。
そんな、素材の入手から仕込みまで1週間という手間のかかったメニューすべてが、500円未満という破格のお値段!
あえて週末限定、地元で安価で、ジビエのこだわりバーガーを提供する理由。
それは、「週に一度、命をいただくことの大切さを皆に考えて欲しい」ため。そして、「基山町の狩人のレベルアップを目指したい」から。
地元の田畑を荒らす厄介者として駆逐されているイノシシですが、本来は、基山町の自然の中で当たり前の生命を営んでいる野生の生き物です。「困るから」「迷惑だから」その命をいただくという行為は、決して楽しいものではなく、相応の覚悟が必要なのです。
一方、狩人たちのスキルアップは、ジビエとしての需要や注目度が向上しないと、なかなか果たせないのではないかという当事者ならではの問題意識もあるそう。
そんな中でのバーガー店営業は挑戦的な試みですが、「地元の、周囲の理解ある多くの協力者のおかげで、お店をオープンできました」と朗らかな笑顔を見せてくれた、小野さん。
お店の開店情報は、公式Instagramで毎月のカレンダーが公開されています。
県道17号線、園部ICから車で1分