2018年10月、ひっそりと、しかし堂々と、基山町内唯一となる民間の宿泊施設がオープンしました!
その名は「TIPS HOSTEL(チップスホステル)」。場所は、JR基山駅から徒歩4分、スーパーマーケットやコンビニも徒歩圏内という、好立地です。
赤い塀が目印のこちら、築35年ほどの日本家屋をリフォームして完成しています。
さっそく内覧する前に、「そもそもホステルって何?」という読者の疑問にお答えしましょう!
ホステルとは、ホテルや民宿、昨今話題の民泊とも違う存在。
その特色は…
いわゆる、ゲストハウス、簡易宿泊所の一種です。
基山町には宿泊施設として2018年春にオープンした合宿所がありますが、今回誕生したホステルは、さらに旅行者が個人で気軽に利用しやすい空間となっています。
それでは門をくぐって、さっそく中に入ってみましょう!
玄関ドアの前に立つと目に入るこちら、呼び鈴。茶色い扉についている白い呼び鈴を押すと、管理人さんが迎え入れてくれます。白壁についている旧式のボタン…はダミー民家の名残ですので、ご注意ください!
そして、宿泊者はいつでも出入り自由のカードキーを利用することができます。最新のセキュリティーシステムが導入されていました。
玄関も、日本の一軒家らしいアットホームな作り。靴入れや調度品など、リフォーム前から建物内にあったそのままを利用しています。
目線を天井に向けると、和風の凝った雰囲気の作りにまた、懐かしさを感じます。海外の方にも喜ばれそうな、ザ・ジャパニーズハウス!
靴を脱いでスリッパに履き替えれば…廊下がお部屋に続いています。
日本家屋なので建物自体の作りはコンパクト…そこでホステル内の人の行き来がしやすいように、各部屋の扉は引き戸か折戸。廊下沿いにあるトイレは折戸です。
管理人さんが嬉しそうに案内してくれたタンクレスのトイレは、自動で蓋が開け閉めされるこだわりの逸品。そしてさぁ座ってみますと…音楽が流れます。
座ると音楽が流れるトイレなんて、基山町内に、他に存在するんでしょうか!?
しかも30曲がラインナップされているそうで、管理人さんの気まぐれで流れる曲が変わります。宿泊リピーターの方には、毎回、新鮮な体験が待ち受けていそう。
そして、共用のシャワールームが2つ。扉を開くとコンパクトながらも脱衣所があり、安心のプライベート空間が確保されています。
シャワールームの手前には洗面台。実はドライヤーも用意されており、女性にも嬉しい配慮が光ります。
なお、宿泊者はランドリースペースにある洗濯機も利用できます。
ホステルといえば自炊ができる!ということで、簡易キッチンもありました。調理スペースと電子レンジ、冷蔵庫、簡易棚がコンパクトに設備されています。
その他にトースターとお湯を沸かす電気ケトルがあり、また食器代わりに、紙皿紙コップが用意されています。
日中は、自然光で明るい共用のリビングと広い縁側が魅力的。日本家屋らしい畳の佇まいと、現代的な要素が合わさって居心地の良いラウンジになっています。
建物内はフリーWi-Fi完備。日中の共用部分は、レンタルスペースとして団体利用や貸切にも応じています。お昼寝プラン(デイユース)も、検討中だそうですよ!詳細についてはお問い合わせください。
リフォーム時にはほとんど手を加えていないという、縁側。室内に置かれた古家具も、もともとこの場所にあったものを再利用しています。見知らぬ土地でほっと一息つける、懐かしい雰囲気が旅行者にも喜ばれそうです。
ホステルらしく、二段ベッドが並ぶドミトリーは2部屋あり、1部屋は女性専用です。それぞれ8人部屋と4人部屋で、カードキーで出入りができるようになっています。セキュリティーのしっかりした女性専用ドミトリーがあるのは、宿泊する男女ともに、安心感があるはず!
二段ベッドは、職人の手によるオリジナルデザイン!宿泊客のプライバシーが確保できるよう、コンパートメント型になっており、カプセルホテル感覚で就寝できます。
二段ベッドといえば、はしご…ですが、チップスホステルのベッドは「階段付き」。これもまた、管理人こだわりの計らいです。
ベッドサイドの読書灯は好きなレベルに調光可能。もちろん、携帯・スマホ・タブレット類の充電用電源もバッチリ確保されています。
他にも記事では紹介できないくらい、水回りから照明スイッチに到るまで細部にこだわりまくった基山町唯一の民間宿泊施設…。今までは「基山町に泊まりたい!」と思っても、残念ながら受け入れる施設がありませんでした。そんな町に変革をもたらしたホステルを運営する人物…何者か気になりますよね。
チップスホステルを運営・管理するのは、元・地域おこし協力隊員の橋本高志さん。
大字基山にも幾度となく登場している彼。基山町赴任時から夢だった宿泊施設のオープンに向けて3年間、地域おこし協力隊としての仕事と並行しながら奔走し、このたび見事に夢を叶えたのです!
「自分、尖ってますから…」と自称する、見た目も物腰も全然尖っていない橋本さん。しかし基山町に移住し、町に存在しないものをゼロから作りだしたエピソードを本人から聞けば、そのウィットに富んだ鋭利な語り口を楽しめるはず。
そして待望の第1子を妊娠中の奥様と共に、佐賀が福岡側に尖って食い込んでいる基山町で、新たな人生を自ら切り開き、歩み出しています。
基山町近郊でのイベント参加、ビジネスや観光に限らず、福岡・博多方面へのお出かけにも便利なチップスホステル。JR鹿児島本線の沿線上から徒歩圏内の宿泊施設として、電車の遅延や運転見合わせ時など公共交通網のトラブル時にも使える、ありがたい存在になりそうです。