町民の数だけメシがある。
人生の数だけメシがある。
今日、だれと、なにを食べますか?
食欲の秋がやってきました。外ご飯も楽しい季節ですね。
基山町民のお昼ご飯・夕ご飯にフォーカスする企画、「オオアザメシ」。
町民の気取らない、ありのままのご飯、「メシ」を紹介していきたいと思います。
のんびり、のんびりお付き合いください。
今回は外で食べる、お弁当。気になる中身は…
主食に汁物、デザートまでしっかり入ったお弁当は奥様の手作りだそう。秋を感じる栗ご飯の栗はご近所さんからの頂き物、メインの春巻きは昨日の夕食の残りとのこと。
今回の食べる人は、園部の山奥にある「きやま牧場」の浅生さん。
基山町初、それどころか佐賀県初という、配合飼料を与えない放牧酪農を実践する若きパイオニアです。
放牧酪農とは、その名の通り、牛を畜舎でなく牧場に放って飼育する方法のこと。
牧場に自然に生えている草を牛が自身のペースで食べ、1年中屋外で気温や天気の変化とともに生活する、より自然の牛の暮らしに近い酪農方法です。「土―草―家畜が結びついた資源循環型の畜産」とも言われています(日本草地畜産種子協会HPより)。加えて、浅生さんの牧場では遺伝子組み換え問題などや牛への負担を考え、配合飼料を与えない方法で酪農を行っています。
2019年現在、きやま牧場で暮らす牛は3頭。はなこ、すもも、すみれは性格がそれぞれ異なる女の子です。これから自然の草のみを食べて大人になり、2年後にはお母さんデビュー。母としてお乳で子牛を育てながら、美味しいお乳を私たちにおすそ分けしてくれる予定です。
もともと、熊本県で家業の酪農を継ぐつもりだったという浅生さん。
世代交代をきっかけに、自分の酪農をより魅力あるものにしたいと一念発起。牛と人、自然が幸せに共存できる酪農とは何かをあらためて考え、学んだ結果、放牧酪農にたどり着いたそう。
新たな酪農のチャレンジの場として基山町を選んだのは、牛が気持ち良く過ごせる環境だったことと、交通アクセスの良さ。
将来的には、新鮮な牛乳で作ったプリンやソフトクリームの販売、牧場を解放して癒しの散歩道を作りたいと、町民はもちろん周辺地域住民からも愛される牧場を目指して準備を進めています。
大変なことは?と聞くと「ないです」と一言。毎日、乳しぼりや掃除、えさの準備に追われていた以前の酪農に比べ、食事も排泄も牛のペースで自然に行う現在の方法は、お互いにストレスがなく、むしろ毎日幸せを感じているそう。
佐賀県でも基山町でも初めての取り組みのため、申請書類の作成は少し苦戦したとのことでした。
牛のつぶらな眼差しはもちろん、浅生さんの牛への愛情に癒されたメシでした。前例のない佐賀県基山町で浅生さんが挑戦している放牧酪農、より多くの方に知っていただけますように。
なにより、美味しいプリンの発売を楽しみにしています!
オオアザメシでは、掲載する「メシ」を募集しています。自薦他薦は問いません。
個人情報には触れず、「メシ」だけの出演も可能ですので、性別、年代問わず、気になる「メシ」があった際にはご一報ください。