子育てをしている方なら誰もが気になるに違いない、ご近所の小児科・病院情報。
これから少しずつ、編集部独自のアンケートにより実際に「通っています!」の声があった病院をご紹介していきます。
取材の都合がついた順番に更新していきますので、のんびり、気長にこの特集企画にお付き合いください。
今回取材した鳥栖市の「すがい小児科」は、1996年に開院して23年となる小児科です。情報提供してくださった読者によると、「先生のお話が安心できる」「診察が丁寧で、先生の診断が信頼できる」とのこと。
場所は、国道34号線にあるキューピー鳥栖工場の手前、長崎ちゃんぽんリンガーハットがある交差点(田代大官町)を西方向に曲がります(基山町から向かう場合は右折)。国道とはうって変わって、車の往来が少ない穏やかな道を150mほど進むと右側に見えてきます。
病院に面した道路は車の往来が少なく、落ち着いて車の出し入れができそう。駐車場は13台ほど車を停めることができます。
院内は靴を履いたまま、入りましょう。
入口すぐには受付があり、感染症が疑われる方は待合室を通らずに隔離室に案内してもらうことも可能です。
受付カウンターには、いろいろな人形があってにぎやかです。待ち時間のお供、絵本や漫画類も充実していますね。
大きな窓から明るい光が差し込みます。天井からさがっているたくさんの模型は、なんと院長先生のご趣味で製作されたものが多数。すごいっ!
本やおままごとセット、木馬まであって、楽しく待っていられそうです。
待合室の奥に、トイレがあります。
さりげなく壁には「フリーWiFi」の掲示が。珍しいです。
ドアを開けるとまず洗面台があり、奥には診察室につながる扉があります。
トイレの様子です。広いので親子で入っても大丈夫!オムツ交換台もあります。こちらも靴のまま入れるのでラクチンです。
こちらは処置などを行うスペース。あちらこちらにお人形が…模型が…!
院長の須貝聖一先生にお話を伺いました。
まず、先生の背後にあるおもちゃのコレクションがすごい!実はご自身のお母さまも人形集めがご趣味だそうで…院内に有り余る人形を幼稚園に寄贈したこともあるそうです。
——先生のご専門や得意分野はありますか?
なんでも見ますが、「小児神経専門医」なので「てんかん」の子どもさんも来られています。1996年に専門医の資格を取得しましたが、その時は佐賀で最初の専門医でした。てんかんは100人に1人の割合でみられる病気で、発病するのは幼児期が多く、現代では薬で8割から9割の人が治りますよ。
——「てんかん」かどうか、というのは定期健診などで発見されたりするものですか?
相談が無ければ、一般的な健診では見過ごしてしまうでしょう。発作がおきて保護者がインターネットで調べて来院されたり、発作の様子を動画で撮って、それを持って相談に来られたりすることもあります。便利な時代になりましたね。
——診察に来られた親子に対して、普段感じていることなどありますか?
そうですね…。時々おじいちゃんやおばあちゃんなどがお孫さんを連れてくることもあるのですが、「どうしたんですか?」と聞いてもさっぱり知らない、ということがあります。ご両親が様子や症状などをメモして持たせてくれればいいので、何を伝えるか、何を聞きたいか、少し整理してから来院してくれるとありがたいですね。
それと、高学年など大きな子どもに対してはできるだけ「自分の言葉で説明してごらん」と言っています。お母さんは通訳じゃないからねって。子ども本人が今どんな状態なのか、自分で判って伝えることが大事です。他には、初診の人はちゃんと母子手帳を持ってきてください、とか、ドクターショッピングはやめましょうね、ということですかね。
ドクターショッピングとは
精神的・身体的な問題に対して、医療機関を次々と、あるいは同時に受診すること。
Wikipediaより
あぁ、それと発熱があったからすぐ医者に来るのではなく、比較的元気で食欲があれば1~2日は家で様子を見ても良いと思います。まぁ、場合にもよりますけどね。やっぱり、かかりつけの医者を持つのが一番ですよ。
——そうですっ!そこなんです!これから、かかりつけの小児科を探そうと思っている保護者の方へ一言!
相性ってのいうのがあるでしょう、やっぱり。
先生と患者・保護者といっても「人間関係」ですから。この先生とは合いそうだなぁと思ったら、そこに通えばいいんですよ。
須貝先生のお話をお聞きしながら、私たち保護者が医者まかせ・薬まかせにしすぎている場面もあるのかもしれない、とちょっと反省しました。病院に行ったときにどんな話をするのか考えていれば、母子手帳は必要だし、自分が連れていけない時でもメモや伝言などで症状を丁寧に伝えることは、適切な治療のためにも大切ですね。
「治療内容や薬について判らなければ聞けばいいし、先生に聞きにくかったら薬剤師さんに尋ねてもいい」と保護者に促す、須貝先生。「分からないから…」と諦めず、1人で悩まず、症状を理解する努力をしながら「なんでも聞ける」先生や病院が、最適なかかりつけ医なのかもしれません。