佐賀県基山町発ローカルメディア〜おおあざきやま〜

【朝倉のいま】活動続く災害ボランティアの現場「チーム螢火」

今月の大字基山は、シリーズ「朝倉のいま」と題して、2018年6月に朝倉入りし、現地でお会いできた方々のお話と復興途中の様子を中心に、レポート記事をお届けしています。

過去2回は、2017年7月の豪雨被害に直面し、復旧・復興活動を経て今を生きる、朝倉の観光中心地区の方お2人に体験談をお聞きしていました。

私たちの取材先は、九州北部豪雨による被害のあった地域のほんの一例。今なお復旧復興の見通しが立たない場所があり、避難生活を続けていらっしゃる方も多くいます。

私たちの記事が、九州北部豪雨の記憶を忘れず、福岡・大分の地域一帯への支援が細くとも長く続く一助になれば幸いです。

災害ボランティアのチーム螢火

シリーズ最終回は、物産館「三連水車の里あさくら」の近くにある工場で片付け作業をされていたボランティア団体JRVC(日本レスキューボランティアセンター)「チーム螢火」の岩佐憲一郎さんと、伊藤リカさんに出会い、お話を伺うことができました。

チーム螢火の発起人、岩佐さん

防災士の資格も持つ、伊藤さん

岩佐さんはうきは市在住で、伊藤さんは春日市の方。学生時代の先輩・後輩の間柄です。

朝倉の豪雨被害から1ヶ月後、有志でボランティアチームを結成し、現在12名のメンバーで活動されています。

瓦礫や流木の衝撃で変形した工場入り口

がらんとした工場内

片付け作業が続いています

実はこの工場、第2回の記事で取材したうどんとそばのバイキングのお店「かっぱの巣」の系列、和菓子店「あさくら堂」で販売するお菓子を製造していた場所。

豪雨の夜、工場は1階部分が完全に水没し、当時そこにいた従業員の方々は2階へ避難しました。

今なお階段に残る泥

壁にくっきり残る水害の跡

機材も泥だらけです

建物1階のいたるところには、水が押し寄せてきた跡がはっきりと。現場は今でも泥の匂いが漂い、傷ついた壁や、今でも片付けを待つ機材が水圧の衝撃が物語っています。

当時は公的機関に救助を要請するも、建物が丈夫だという理由から救助が遅れ、2階に避難していた従業員たちは取り残されてしまいました。当時Twitter等のSNSでも助けを求め、その情報はすぐに拡散、テレビやネットニュースなど多くのメディアに取り上げられたんだそう。

工場2階から外を見た様子

今でもネットのまとめサイトで当時の様子が分かります

泥水が大量に流れ込み、壁、天井は剥がれ、商品や機械全て使えなくなってしまったこの建物を、どうにか活用したい。そして想いを風化させないために、今後は地元の方々や学生たちと交流し、復興イベントなどみんなと協力し合って一歩ずつ、少しずつ頑張っていきたいと語る、岩佐さん。

現地付近での偶然の出会いから、取材入り。急なお願いにも関わらず、ご対応いただきありがとうございました!

チーム螢火の活動は、主に朝倉の豪雨被害からの復興支援。今でも建物内の片付けや復旧に向け、一緒にお手伝いしてくださる方を募集中とのことです。チームの情報は随時Facebookにアップされるそうで、ご興味のある方は覗いてみてくださいね!

豪雨被害から1年が経過しましたが、朝倉はまだまだ、支援が必要な段階です。

現在は、市内の仮設住宅の支援を続けながら、Asakura DEAIというイベント主催にも取り組まれているそうですよ。

朝倉から平成30年7月豪雨の被災地へ

そして、2018年7月。さらに強烈な豪雨が西日本全域を襲いました。

チーム螢火も、各地の被害状況が明らかになると同時に、広島への救援物資を募って届けるなど朝倉を拠点にしながら支援活動を行なっています。

「支援する側も被災しているんです」と岩佐さん。現地では、復旧活動に従事するボランティア団体の後方支援などを行なったんだとか。

朝倉でも1年が経過してなお、出口が見えない復興作業。西日本豪雨の被災地も同じく、元どおりの風景を取り戻すには、長い長い道のりとなりそうです。

朝倉の豪雨被害を忘れない

今回、朝倉の現地取材を通して地元の皆さんに直接当時のお話を伺いながら、被害を受けた現場も見聞きすることができました。

このシリーズを読んでくださった皆さんに、どれだけ私の感覚を伝えることができているのか分かりませんが…豪雨の恐ろしさ、恐怖を本当に、身近に、リアルに感じる体験でした。

一方で、取材に応じてくださった皆さん全員が、壮絶な体験談をとても前向きに明るく話してくださったのも印象に残っています。皆さんの団結力、決して諦めないといった強い気持ちが伝わってきて、恐る恐るお話を伺った私たちが逆に元気をもらって帰路につきました。

三連水車も元気に稼動中!

現地を取材したのは2018年6月下旬。

その後7月に、基山町も丸林地区を中心として豪雨被害を受けました。前年の朝倉の記憶もあって、自己判断で避難所に向かわれた方も、町内にはいらっしゃったのではないでしょうか。

朝倉、そして今年の西日本豪雨被害と、毎年夏に起こりうる豪雨は一過性、一時期のものではないのかもしれません。

三連水車の里あさくら裏の芝生広場は秋頃に再開予定だそう

今やいつどこで起こるかわからない自然災害。朝倉や西日本豪雨の記憶を忘れず、災害が少ないと言われる佐賀県内に住んでいても、普段から防災意識を高く持って、もしもの時に備えておきたいものです。

最後に、今回の特集「朝倉のいま」で快く取材対応いただいた地元関係者の皆様に、厚く御礼申し上げます。

これからも基山町から朝倉にお出かけする際には、関係者の方が被災された当時のことを思い浮かべながら、近郊住民の1人として地域の復興に末永く、寄り添っていこうと思っています!

by
大字基山編集部メンバー
大阪府出身。2児の母。
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